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「28万」の正体はページ閲覧ではない

解析画面に「28万」という数字が出た。人気サイトになったかと思ったら、記事本文の表示は30日で約40回。どういうこと? ロボットだけが出勤して、人間は休暇中なのか。

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解析画面に「28万」という数字が出た。人気サイトになったかと思ったら、記事本文の表示は30日で約40回。どういうこと? ロボットだけが出勤して、人間は休暇中なのか。

実は、28万件は「記事が読まれた回数」ではなかった。同じサイトを数える画面でも、数えているものが違ったのだ。

「28万」の正体はページ閲覧ではない

ある小規模ブログの、2026年8月当時の30日間の記録がこちら。

見た数字 30日間の値 実際に数えているもの
サイト全体の通信 約28万件 ページ、画像、検索ロボットなどの通信
サイト全体の「一意訪問者」 約5,780 通信の記録から見た訪問元の数。読者数とは限らない
ロボットを除外した訪問 160 Web解析上の訪問
ロボットを除外したページ表示 330 Web解析上のページ表示
記事本文のページ表示 約40 記事の中身が表示された回数の目安

最初の28万件には、記事だけでなく、画像などを読み込む通信や自動巡回も入る。人が1ページを開くだけで複数回の通信が発生することもある。だから「28万件の通信=28万人が記事を読んだ」ではない。

店に例えると、配達、清掃、点検の車が何度も来ているのを、全部「お客さん」と数えてしまったようなものだ。

ロボット「本日も巡回に来ました」

店主「いや、買い物して」

160訪問なのに330ページ表示?

これも矛盾ではない。1回の訪問でトップページから記事を2本読めば、訪問は1回でもページ表示は複数回になる。

この記録では、330ページ表示÷160訪問で、1訪問あたり約2.1ページ。ただし、ボット除外の判定も完璧ではない。「160人の人間が来た」と断定する数字でもない。

大事なのは、同じ解析画面の同じ条件で、先月と今月を比べること。別の画面の数字をそのまま足したり割ったりすると、「読者が減った!」と勘違いしやすい。

月40回は失敗なのか? 公開本数を見ないと分からない

当時、そのブログで公開されていたのは約35記事。原稿はほかにもあったが、まだ公開されていなかった。

35記事で本文表示40回と、1,200記事で本文表示40回では、話がまったく違う。まだ店頭に35品しか出していない店を、「倉庫に1,200品あるのに売れない」と叱っても意味がない。

もちろん、35記事でも読まれ方が弱い可能性はある。ただ、小さい数字だけで「記事に需要がない」と判決を出せないということだ。

では、どの数字を追えばいい?

まず記事が公開されているか。次に検索結果に表示されたか。表示されたならクリックされたか。そして、実際に記事本文が読まれたか。この順番なら、どこで読者が離れたのかを考えやすい。

検索結果にほとんど出ないなら、タイトルだけを直しても届かない。表示は多いのにクリックされないなら、タイトルと検索した人の疑問がずれているのかもしれない。クリック後すぐ離れるなら、冒頭や本文の答え方を見直せる。

「記事を増やせばアクセスも増える」とは限らない。公開本数は品ぞろえ。検索表示は店の前を通った人。記事閲覧は店に入った人。それぞれ別の数字だ。

結論:28万の大行列は、客の大行列とは限らない

大きな数字を見ると、つい喜びたくなる。でも最初に確認するのは「何を数えた数字か」。通信が28万件でも、記事本文の表示が約40回ということは十分あり得る。

ロボットはありがたい。巡回してくれなければ、検索で見つけてもらう機会も減る。ただし、ロボットは記事を読んで笑ってはくれない。

店主「今日は何人来た?」

ロボット「私が28万回ほど」

店主「お前、もう常連どころか店員だろ」

注:数字は2026年8月当時の公開済み事例で、現在の運営状況を示すものではありません。記事本文の約40回は当時の集計条件に基づく目安であり、厳密な人間の人数ではありません。

参考資料

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