水族館で「アシカだ!」と指さしたら、実はオットセイだった。しかも、アシカとオットセイには両方とも耳がある。じゃあ、何を見ればいいの?
いちばん注目したいのは毛並み。 オットセイはふかふかした毛が密に生え、アシカは比較的すっきりした毛並みをしている。耳は、むしろアザラシと区別するときに役立つ。いったんここを覚えれば、水族館の見方が変わる。
耳があるのは、どっち?――正解「両方です」
「耳が見える方がアシカ」と覚えると、オットセイで詰む。
アシカもオットセイも、耳の外側に小さな出っ張りがある仲間だ。一方、アザラシには耳の穴はあるが、外に飛び出した耳たぶはない。[1]
つまり、耳を見て「アザラシではなさそう」と絞るのは有効。でも、耳があるだけでは、アシカかオットセイかは決まらない。
試験の選択肢が「アシカ・オットセイ・アザラシ」の三択だとしたら、耳で消せるのはアザラシだけ。残り二択が、思ったより手ごわい。
では何を見る?オットセイは「毛がふかふか」
英語でオットセイは fur seal。名前にも「毛皮」が入っている。
オットセイの毛は、短く密に生えた下毛を、長めの毛が覆っている。アシカにももちろん毛はあるが、一般にはオットセイほど厚い下毛が発達していない。[2]
水族館では、横顔や体つきと合わせて毛並みを見てみよう。乾いているときは特に比べやすい。濡れていたり、遠くにいたりすると分かりにくいので、毛だけで100%判定できるわけではない。 種類や年齢でも見た目は変わる。
困ったら展示名を見ていい。テストではない。目の前の生き物をちゃんと知るのが目的だ。
泳ぎ方で見分けられる?そこは似ている
アシカもオットセイも、大きな前のひれで水をかくように泳ぐ。陸上でも後ろのひれを体の下へ向けて動ける。[1]
これに対してアザラシは、水中では主に後ろのひれを使い、陸ではおなかを地面につけて進む。[1]
だから「泳いでいる姿だけでアシカとオットセイを即判定」は難しい。動きの違いを知りたいなら、まずアザラシとの比較から始めた方が分かりやすい。
間違えられすぎて、水族館が展示会を開いた
すみだ水族館は2025年、オットセイをアシカやアザラシと間違えられることが多いため、「いいえそれはオットセイ展」を開催した。[3]
水族館がわざわざ「違います。オットセイです」と宣言するほど、間違われていたわけだ。
もう同じクラスにいるのに名前を覚えてもらえない子みたいで、ちょっと切ない。
それでも、見分け方を知ると楽しみは増える。毛並みを見る。小さな耳を探す。展示の名前を読む。同じプールでも、ただ「かわいい」で通り過ぎなくなる。
結論:耳はアザラシとの違い、毛はアシカとの違い
水族館で迷ったら、まずはこれだけ。
- アザラシ? 外に出た耳たぶがなく、陸ではおなかで進む。
- アシカかオットセイ? 両方とも耳たぶがある。毛並みを比べる。
- オットセイらしい? ふかふかした密な毛がヒント。最後は展示表示で確認。
見分けられなくても、かわいさは減らない。でも名前を間違え続けると、オットセイからは一言ありそうだ。
「かわいいのはうれしい。まず名前を覚えてくれ」
参考資料
[1] NOAA Fisheries, “Is It a Seal or a Sea Lion?”(2024年8月12日)
https://www.fisheries.noaa.gov/feature-story/it-seal-or-sea-lion
[2] WWF, “What's the difference between a seal and a sea lion?”
https://www.worldwildlife.org/resources/facts/whats-the-difference-between-a-seal-and-a-sea-lion/
[3] すみだ水族館「いいえそれはオットセイ展」開催のお知らせ(2025年2月13日)
https://www.sumida-aquarium.com/news/5044/
