「5月31日はブルームーン」と聞いて空を見たら、いつもどおり白い満月だった。スマホで撮っても白い丸。青色フィルター、どこに置いてきた?
実は、ブルームーンは普通、色の名前ではない。 2026年5月31日の月がそう呼ばれたのは、同じ5月に満月が2回あった、その2回目だったからだ。
月が青くなくても、なぜ「ブルームーン」?
満月から次の満月までは平均約29.5日。ところが暦の5月は31日ある。月初に満月が来ると、月末にももう一回入ることがある。
2026年5月がまさにそれだった。満月の瞬間は世界共通で、1回目は5月1日17時23分(UTC)、2回目は5月31日8時45分(UTC)。日本時間だと5月2日2時23分と5月31日17時45分になる。日付が国によってずれるのは、月ではなく時差のせい。[1]
月にとってはいつもの満月が2回。人間のカレンダーにとってだけ、ちょっとした珍事だ。
ほかの数え方もあるの?
ある。「一つの季節に満月が4回あるとき、3回目をブルームーンと呼ぶ」という古い定義だ。[2]
どちらも天体が青くなるという意味ではない。ブルームーンの写真を見て「普通の満月じゃん」と思ったら、それは写真の腕の問題ではなく、名前から想像したイベントが違っただけ。
本当に青く見える月は存在する?
ごくまれにある。大気中の煙やちりの粒の条件によって光が変わり、月が青っぽく見えることがある。[2]
でもそれは空気が起こす色の変化で、「ひと月に2度目の満月」とは別の話。2回目の満月だから青くなる、という仕組みはない。
ちなみに2026年5月31日の満月は、その年で地球から最も遠い満月でもあった。だから「特別に大きく見える月」でもない。名前は盛り上がっているのに、見た目はむしろ控えめだった。[1]
見ても何も変わらないなら、何が面白い?
「見ると必ず幸せになる」という科学的な証拠はない。それでも、誰かから「今夜、月を見てみて」と連絡が来れば、いつもの空が少しだけ違って見える。
月は青くならない。運勢が確定で上がるわけでもない。でも、いつもの月を見上げる理由が一つ増えた。
限定カラーの月を期待した人には残念なお知らせだが、2026年5月31日のブルームーンは、見た目ではなく暦が主役だった。
参考資料
- [1] timeanddate, The Moon in May 2026: https://www.timeanddate.com/news/astronomy/moon-may-2026
- [2] NASA Science, Super Blue Moons: Your Questions Answered: https://science.nasa.gov/solar-system/moon/super-blue-moons-your-questions-answered/
