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9%の500mL缶で酔いすぎるのはなぜ?「1本だけ」の落とし穴

「昨日はお酒、1本しか飲んでないんだけど」

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「昨日はお酒、1本しか飲んでないんだけど」

翌朝、頭が重い。寝たはずなのに疲れている。缶を見直すと500mL、アルコール9%。

……その「1本」、5%・350mLのビールなら約2.6本分のアルコールが入っている。缶は一人で来た顔をしているが、中身はほぼ三人組だ。

どうして1本が2.6本になる?

比べるのは缶の数ではなく、純アルコールの重さ。厚生労働省が示す計算式は「容量mL × 度数 × 0.8」だ。9%は0.09で計算する。

  • 9%・500mL:500 × 0.09 × 0.8 = 36g
  • 5%・350mL:350 × 0.05 × 0.8 = 14g

36 ÷ 14 = 約2.57。これを丸めたのがビール約2.6本分だ。もちろん「5%・350mLのビールと同じアルコール量」という比較で、銘柄や飲みやすさまで同じという意味ではない。

「5%から9%になっただけ」と思っても、容量も350mLから500mLに増えている。度数と量のダブルパンチなのである。

眠くなったのに、なぜ翌朝すっきりしない?

飲酒で眠くなることはある。でも寝つけた=よく眠れたではない。

健康な成人を対象にした27研究のまとめでは、飲酒後に夢を見ることと関係の深いREM睡眠が始まるまでの時間が延び、その睡眠時間も短くなる傾向があった。少量でも変化が見られ、量が増えるほど影響が強くなる傾向も報告されている。

つまり「寝落ちできた!睡眠大成功!」と喜んでも、睡眠の中身は別採点。入口の受付が優秀でも、夜勤の現場が混乱していることはある。

ただし、9%の缶を飲むと必ず悪夢を見るという話ではない。翌朝の不調も睡眠、体調、水分不足など複数の条件が重なるため、原因を一つに決めつけない。

次は何を見て選べばいい?

缶に書いてある度数と容量を両方確認する。できれば純アルコール量の表示を見る。飲むなら量を先に決め、短時間に大量に飲まない。食事や水分も大切だし、薬を服用中なら飲み合わせを医師・薬剤師に確認したい。

36gは安全な上限値という意味ではない。 体格や体調による差があり、飲まない選択が飲酒リスクを最も確実に避ける。

飲酒のあとに意識がはっきりしない、呼吸がおかしい、けいれんがある場合は救急対応が必要。強い筋肉痛や脱力、茶色い尿が出た場合も「ただの二日酔い」と決めつけず速やかに受診してほしい。

まとめ:「1本」は飲んだ量の単位じゃない

9%・500mLの缶は純アルコール約36g。5%・350mLビールなら約2.6本分。そして眠くなることと、質のよい睡眠が取れることは別だ。

缶は1本と数える。身体は中身をグラムで請求する。

参考資料

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