同僚に上司の愚痴を話していい? 仲が良くても「秘密」は別だった
昼休み。同僚に「最近、仕事どう?」と聞かれた。頭に浮かんだのは、昨日の上司の無茶な指示。「いや、それがさ……」と口を開きかけて、ふと思う。
この話が明日、上司本人に届いたら? ランチの雑談が、突然「事情を聞かせて」の予告編になる。
結論は、同僚と愚痴を話してもいい。ただし、話す内容と相手を選ぶこと。 全員を敵扱いする必要も、仲がいいからと全部打ち明ける必要もない。
「今日は忙しい」と「転職するつもり」は重さが違う
「今週は仕事が多い」「このやり方が分からない」なら、仕事の相談として話しやすい。一方、「上司のあの言動は許せない」「転職活動を始めた」は、ほかの人に伝わったときの影響が大きい。
家族や健康のこと、他人から預かった秘密、仕事の機密も同じ。話しやすさと、広まっても困らないかは別問題だ。相手が悪意なく別の人に話すこともある。
一緒に仕事ができることと、私生活を全部知ってもらうことはセット販売ではない。「仕事では頼れる同僚」で十分な関係だってある。
信頼できるかは、秘密のテストではなく普段の行動で見る
親切な人が必ず秘密を守るとは限らない。逆に、口数が少ないだけで信用できないとも言えない。
小さな約束を守るか。「その話は今はしない」と言ったとき、追及しないか。他人の私生活を面白がって広めていないか。何度かのやり取りに表れる行動のほうが、たった一度の楽しい雑談より参考になる。
ただし、確かめるために偽の秘密を流すのはやめたい。職場を探偵ドラマにしたら、自分まで出演者になってしまう。
話したくない日は、仕事の話だけでいい
たとえば「まだ考えがまとまっていないので、今は詳しく話さないでおきます」でいい。長い言い訳は不要。あいさつも連絡も普通にして、私的な情報だけ渡さない選択ができる。
もちろん、実際に嫌がらせや報復の心配があるなら、雑談の距離感だけで解決しようとしない。日時や出来事を記録し、内容に応じて職場の窓口や外部の適切な相談先を検討する。一人で直接対決する必要はない。
昼休みに決めるのは「敵か味方か」ではない
目の前の同僚を「味方」「敵」に振り分けるより、「この話を、今日、この人に渡していいか」と考える。その答えが「今はやめておく」なら、ランチのおすすめでも聞けばいい。
冷めたコーヒーは温め直せる。でも、一度広まった話は、なかなか回収できない。
