ホテルが『葬送のフリーレン』のアウラにちなんで名付けられたという公式情報は確認できない。 ただ、実在する「HOTEL AURA」の看板を見たファンがアウラを思い出すのには、ちゃんと理由がある。
街で「HOTEL AURA」の看板を見る。普通なら「オーラのあるホテルなのね」で終わりだ。
ところが『葬送のフリーレン』を観た人の頭では、文字が勝手に「断頭台のアウラ」に変換される。ホテルは何もしていない。脳内コラボだけが開業している。
「AURA=そよ風」は間違いじゃない。でも今の意味は違う
AURA の語源をたどると、古代ギリシャ語やラテン語の「そよ風」「動く空気」に行き着く。ただし、今の英語やドイツ語では「雰囲気」「その人や場所の独特な気配」といった意味で使われる。
日本語で普段使う外来語は「オーラ」。一方、キャラクターの名前は「アウラ」。同じ四文字が別の読み方で頭に入っているから、看板を見るだけで連想が始まる。
そしてアニメ公式サイトによれば、アウラは魔王直属の七崩賢で、「断頭台のアウラ」と呼ばれる魔族だ。古い語源を無理やり当てれば、「断頭台のそよ風」。
「本日の断頭台は爽やかな風が吹くでしょう」。そんな天気予報は聞きたくない。
なお、制作陣が古い語源を意識して命名したかどうかは、公式情報では確認できない。
ホテルが本当に書いているのは「日常を忘れる」
三重県亀山市にある「HOTEL AURA オーラ関インター店」の公式サイトは、アジアンリゾート風の客室を紹介し、「日常を忘れる」 空間だと説明している。
そこでアウラの有名な台詞「ヒンメルはもういないじゃない」を思い出すと、勝手に変換したくなる。
「日常はもうないじゃない」。
妙にホテルの宣伝文句として成立してしまった。ただし、これはこの記事の言葉遊びで、ホテルの広告文でも原作の台詞でもない。
入室前:日常を忘れに来た。
入室後:日常はもうないじゃない。
帰る時間:アウラ、チェックアウトしろ。
結局、ホテルとアニメに公式な接点がなくても、四文字の名前と「日常を忘れる」という宣伝文句だけでネタが完成する。ホテルが売っているのは非日常。アウラを呼び出しているのは、ファンの想像力だ。
確認資料: 語源辞典・ドイツ語辞典・アウラの公式設定・HOTEL AURA公式ページ
