タカアシガニが水槽の中を歩いている。脚が長い。長すぎる。ところで、この巨大なカニはどうやって水族館に来たのだろう? 飼育員が深海まで迎えに行ったわけではない。
愛知県蒲郡市の竹島水族館では、その答えに地元の漁師さんたちが登場する。
深海から水槽へ。最初の主役は漁船
蒲郡には深海魚を獲る船が集まる港がある。漁で網に入るのは、食卓に並ぶ魚だけではない。見慣れない深海生物が混じることもある。
竹島水族館は漁師さんたちとのつながりを生かし、展示できる生き物を受け入れている。すべての生き物がこの方法で集まるわけではないが、深海展示を支える大きな仕組みだ。
大きくて脚のそろったタカアシガニは特別
水族館の公式説明によると、網に入ったタカアシガニのうち、大型で脚の欠けていないものは、漁師さんや漁協の配慮で水族館へ優先的に回されることがある。
つまり、水槽の主役には「獲れたから即展示」では済まない舞台裏がある。漁師が知らせ、関係者が受け渡し、飼育員が状態を見ながら受け入れる。水槽の中ではカニが主役。でも舞台を作っているのは陸のチームなのだ。
次に水槽を見るときの、ちょっと面白い質問
「どこの海で獲れたの?」「どんな漁で見つかったの?」「ここに来るまでどう運ばれたの?」。展示の解説に書かれていなければ、分かる範囲でスタッフに尋ねてみるのもいい。個体によって事情は違うので、すべてを同じ物語にしないことも大切だ。
公式サイトには「漁師さんに嫌われたら水槽の半分以上が空っぽになっちゃいます!」という強烈な表現まである。冗談めいているが、地元との信頼関係がどれほど大切かが分かる。
結論:竹島水族館の深海展示は、深い海だけでなく、蒲郡の漁師さんたちとのつながりで成り立っている。 カニを見るつもりで行って、港の仕事まで見えてくるのが面白い。
