土曜日、気になっていたカフェに行きたい。でも友達は来週まで空いていない。「じゃあ来週にしよう」とスマホを閉じる。
ちょっと待って。そのコーヒー、友達の休暇申請が通らないと飲めないの?
一人で行って、15分だけ過ごして帰ってもいい。 無理に一人旅の達人になる必要はない。「誰かが空くまで何もしない」以外の選択肢を一つ増やすだけだ。
最初の外出は、15分で十分
いきなり遠くの旅行先を予約しなくていい。家の近くのカフェ、公園、気になる店で試せる。入りづらければ、まずテイクアウトでも構わない。
決めることは三つだけ。行く場所、使っていい金額、帰る時刻。 15分で帰っても失敗じゃない。「行きたいと思った場所に、自分で行けた」で一回成功だ。
気になるのが「一人で座っている自分、変に見えない?」なら、周りの人が何をしているか少し見てみる。たいていは自分の注文や会話やスマホに忙しい。ただし、誰も見ていないと断言する必要もない。気まずいなら席を変えたり、店を出たりしていい。
一人だと、展示の見方まで自由になる
映画を一人で観れば、終わった直後に誰かの感想へ合わせなくていい。博物館では、気になった展示の前で十秒止まっても、十分止まってもいい。
たとえば城の急な階段。「昔の人は大変だった」で終わらず、「攻める側も登るの? これ膝への攻城兵器じゃん」と勝手に話が続く。説明板を読み、疑問を調べ、別のものと比べる。一人だから退屈とは限らない。一人だから自分の速度で寄り道できる。
反対に、友達と一緒のときは同じ景色で笑える。城を三時間かけて見たい人と、天守を見たら満足する人がいたら、途中で別行動して出口で集合してもいい。友情に「一展示あたりの滞在時間一致」という規約はない。
「一人で行ける」と「一人で行かなきゃ」は違う
行き先の地図を確認して、帰り道とスマホの充電も確保する。夜道や危険な場所まで無理に一人で行く必要はない。強い不安やパニックが起きるなら、小さな挑戦を強制しない。
また、自分で選ぶ一人時間と、望まない孤立は別物だ。2019年の研究は、一人で過ごす「理由」の違いと心の状態との関連を調べたもの。ひとり行動をすれば幸福になる、と証明した研究ではない。
今日ひとりで行く。来週友達と行く。今日は疲れたから家にいる。どれも選べていい。
友達の予定を待つことが悪いんじゃない。友達の予定表しか、自分の予定を決められない状態を減らす。 まず15分。その程度の自由なら、今日から試せる。
参考:Thomas & Azmitia, Journal of Adolescence 70 (2019), 33–42
