mendoi-apps

無理な仕事を振られた管理職はどうする? 職場を変える4つの対応

「明日までに全部やって」。人は増えない。ほかの仕事も減らない。なのに締め切りだけが突然近づいた。

読書機能の使い方

聴く:本文を読み上げます。速読:語句を順に表示し、速さを調整できます。語学練習:別の言語版と対訳を読み比べます。保存:このブラウザーにブックマークし、プレイヤーの保存済み一覧から開けます。

この記事をシェア
広告
広告

「明日までに全部やって」。人は増えない。ほかの仕事も減らない。なのに締め切りだけが突然近づいた。

こんな要求が上から降ってきたとき、管理職の反応は同じではない。無理を飲み込む人、下へ流す人、部下を守る人、異議を唱えて離れる人。職場の空気は、要求そのものだけでなく、途中にいる管理職が何をするかで変わる。

① 自分の残業で全部通してしまう

「分かりました。何とかします」。引き受けた人は、夜まで残って仕事を終わらせる。

目の前の納期は守れた。だから上位者には「この人数で間に合う」という結果だけが残る。誰かが睡眠や私生活を削ったことは、表から消えやすい。

すると次回も同じ量を頼まれ、さらに仕事が増える。頑張った人が悪いのではない。無理が成功実績として記録されることが問題なのだ。

② 自分が受けた圧を、そのまま部下へ渡す

「俺だって若い頃は耐えた」。この一言が出ると、仕事の相談は我慢比べに変わる。

上からの要求に、叱責や細かな指示まで上乗せして下へ流せば、末端ほど逃げ道がなくなる。理不尽を経験した人が、必ずしも理不尽を止めるとは限らない。

同じ苦労から「次の人にはさせない」と考える人もいれば、「自分が耐えたのだから当然」と考える人もいる。後者のやり方が昇進と一緒に広まれば、制度を直しても職場の空気は変わりにくい。

③ 部下を守る防波堤になる

別の管理職は、上位者にこう返す。

「今日中にやるなら、今ある仕事のどれを後回しにしますか?」

部下の責任と管理職の責任を分け、要求の優先順位を確認する。仕事のやり方を細かく支配するのではなく、目的と期限を決め、余計な圧を下へ流さない。

部下からすれば心強い。しかし、防波堤を一人の善意に任せると、その人だけが毎日波を受け続ける。表では穏やかでも、裏では疲れ切っているかもしれない。

必要なのは「いい上司」だけではない。要求を断る権限、優先順位を変更する手順、時間外の連絡基準、管理職自身の相談先があって初めて、防波堤が長持ちする。

④ 矛盾を指摘し、それでも変わらなければ離れる

「その期限と人数では無理です」。そう言える人は、ときに「協調性がない」と見られる。

しかし、その人は現場の詰まりを最初に知らせているのかもしれない。相談しても仕事量も権限も変わらず、体調や生活に影響が出るなら、異動や転職を選ぶのも一つの判断だ。

ここで厄介なのは、指摘した人が去ると職場が静かになること。管理側は「不満が収まった」と安心しやすい。

仕事が改善したのではなく、問題を報告する人がいなくなっただけかもしれないのに。

どの人が残ったかより、何が残ったかを見る

この4つは、人間をきれいに分類できる診断ではない。同じ人でも状況や裁量によって対応は変わるし、声を上げずに残った人に事情がないわけでもない。

だから職場が見るべきなのは「誰が従順だったか」より、仕事の量と優先順位が現実に合っているか、無理を断る経路があるか、問題を言った人が不利になっていないか、という点だ。

管理職は、上から来た無理を下へ配送するだけの宅配便ではない。 仕事と人を守るために、途中で立ち止まって要求を問い直せるか。その差が、同じ会社の働きやすさを変える。

この記事が役に立ったら、応援できます。 応援する

広告
広告
広告