『グランブルーファンタジー リリンク:エンドレスラグナロク』(以下、リリンクER)のCHAOS難度でフルアシストを使ってみたら、「操作が苦手な人のための補助」という最初の印象が変わった。自分が必死に攻撃を当てようとしていた場面で、操作キャラクターへの補助と、自動で戦う仲間の働きが、思った以上に頼もしかったからだ。
攻撃を避けて、殴って、また避ける。その様子を見ているうちに、自分は画面の前で監督のような顔をしていた。もちろん、完全放置で何でも倒せるようになったわけではない。戦闘を任せられる部分が増えたぶん、育成や編成、特殊な仕掛けへの対応に、自分の役割がはっきり見えてきた。
ここからは、実際に遊んだときの感想だ。難易度、ゲームの更新版、装備、育成状況によって、同じ戦いでも結果は変わる。
「初心者向け」から印象が変わった理由
公式のシステム紹介では、フルアシストはキャラクターが自動で戦うモードとして案内されている。リリンクERでは、新難度CHAOSを含め、ERのエンディングに到達するまでのすべてのクエストで利用できるとされている。ただし、この説明からエンディング後の全クエストまで対応しているとは言い切れない。公式のシステム紹介
ここで分けておきたいのは、操作キャラクターを助けるフルアシストと、もともと自動で戦う仲間CPUの働きだ。両者をまとめて「CPUに任せる」と感じていたが、仲間が自律的に動くことまで、フルアシストを使った結果だという意味ではない。
試した範囲では、自動で動くキャラクターの回避がうまく、攻撃の手も止まりにくかった。通常の戦闘場面なら、「次は回避、その次は攻撃」と一つずつ操作しなくても、着実に戦いが進むことがある。自分で操作していたときより、ずっと落ち着いて戦っているように見えた。
ただ、これは当時の装備と編成で感じた頼もしさだ。必ず人間の操作より強い、攻撃をすべて避けられる、といった性能の保証ではない。
操作を任せても、戦う準備は自分の仕事
戦闘中の操作が減っても、プレイヤーの仕事はなくならない。武器を作って強化し、ジーンを選んで整え、誰を組ませるか考えて育成を進める。必要な場面で召喚を使うことも、自分が担う役割の一つだった。その準備によって、仲間が攻撃を続けられるか、チームが戦いを持ちこたえられるかも変わってくる。
回避がうまくても、攻撃力が足りなければ長期戦になる。倒され続ける状態で「アシストが何とかしてくれる」と期待するより、装備や編成に戻って見直す必要がある。
感覚としては、自分がアクションの達人になることだけを目指すより、強く育てた選手が動きやすいチームを作る方向に近い。戦う前に考えたことが、実際の戦闘で形になるのが面白かった。
セスラカ、エンヌギ、イド、プロトバハムートではどうだったか
当時のプレイでは、セスラカとエンヌギは、通常の戦闘をかなりCPUに任せられる感触があった。イドも、通常の戦闘場面では安定しやすかった。
とくに驚いたのはプロトバハムートだ。特殊な仕掛けへの対応が必要な場面はある。それでも、そうした場面以外では、CPUが攻撃を続けてくれることが想像以上に頼もしかった。一部の大技は自分で動いて避けたほうがよいが、当時は十分な火力があり、何度か被弾したり仲間が倒れたりしても、チームが攻撃を続けて勝てた場面があった。
四体の名前を挙げたのは、自分の印象が変わった具体的な相手だからだ。それぞれを、どんな装備でも、どの更新版でも放置で倒せると保証する攻略情報ではない。別の編成や難易度なら結果は変わるし、更新で挙動が変わる可能性もある。
「仲間がよく戦う」と分かったことと、「画面を見なくていい」と判断することの間には、かなり距離がある。
火力を上げると、時間制限のある場面にも余裕が生まれた
育成と装備で火力を大きく上げたあとには、いわゆるDPSチェック、つまり制限時間内に一定量のダメージを与える必要がある場面を、以前より通過しやすくなった。自分のプレイでは、仕掛けに備えて奥義を温存しなくても突破できる場面が増えた。
そこで実感したのは、仲間が攻撃を続けられる状態を保つ大切さだ。ただし、火力を上げればすべての仕掛けを無視できるわけではない。奥義などの特定の操作を要求される場面は、必要な対応をする。この体験を、どのボスでも奥義を使い切ってよいというルールにはできない。
特殊な仕掛けでは、プレイヤーが呼び戻される
見落としやすいのは、ボスの特殊な仕掛けだ。決まった場所へ移動したり、特定の操作をしたりする必要がある場面では、通常の攻撃や回避が安定していても、自分で対応しなければならないことがある。
そのため、試すときは、まず自分の操作が必要な場面を把握する。そのうえで育成と編成を整え、様子を見ながら任せる範囲を広げると分かりやすい。うまくいかなければ、操作を引き取ったり準備を見直したりする。
フルアシストを使うことと、戦況を見ないことは同じではない。普段の戦闘を手伝ってもらいながら、自分が動く場面を見極める。その距離感が、この遊び方には合っていた。
育てた仲間が戦える舞台を作る楽しさ
自分の操作で攻撃を決める楽しさは、もちろん残っている。一方で、戦闘中の負担を減らし、装備と編成の組み合わせを考えるところに楽しさを見つけることもできる。
素材集めやCHAOSの周回でも、この役割分担がうまく回ると、操作の負担を抑えながら育てたチームの働きを楽しめた。繰り返し遊びやすいと感じたのも、自分の装備と編成で成り立った範囲での話だ。
フルアシストを使って変わったのは、遊びの重心だった。すべての操作を自分で担当する感覚から、強く育てた仲間が戦える舞台を作る感覚へ。自分が直接攻撃していない時間にも、準備したチームが働いてくれる面白さがある。
そして、仲間が見事に攻撃を避けている横で、自分は特殊な仕掛けの担当として呼び戻される。画面の前で監督気分になっていても、出番はちゃんと残っていた。
そのときの戦闘のエースはCPU。人間は、任せきれない仕事が来たら席を立つ監督だった。
