「1TBのSSD、2万円超えか……」
数年前、6,000円くらいの1TB SSDを見た覚えがある。値札を二度見した。容量は同じ1TBなのに、なぜそんなに違う?
まず確認したいのは、その2つ、本当に同じ商品なのかということ。2023年の激安品はパソコンに組み込む内蔵SSD。いま欲しいのは、USB-CでMacに挿してすぐ使う外付けSSDだ。
財布は怒っていい。でも比較表は、まず落ち着いてほしい。
6,000円と2万円。同じ1TBでも中身が違った
2023年には、1TBの内蔵SSDが5,980円で売られた例があった。一方、元記事が調べた2026年夏の外付けSSDは、USB接続で1TB、読み込み約1,000MB/sという条件で2万円台の例があった。
どちらも保存できる量は1TB。でも、前者はパソコンの中に取り付ける部品、後者はケースや接続部品も付いた完成品だ。速さ、保証、値引きの条件も違う。
「5,980円が2万円になった。つまり同じSSDが3倍以上に!」と結論づけるのは、具だけのハンバーグとセットメニューを見比べて「肉の値段が3倍!」と言うようなもの。
ただし、商品を分けて比べても2026年のSSD市場は高値だった。元記事が参照した2026年の市場資料には、SSDの材料となる記憶部品の値上がりと、企業向けSSDの強い需要が記録されている。比べ方の間違いと、本当の値上がりは両立する。
なぜ高くなった? AIも保存場所が必要だから
AI向けサーバーやデータセンターは、大量のデータを保存する装置も使う。メーカーが企業向けの高額な製品へ生産を振り向けると、一般向け製品にも価格面の影響が出る。
「AIのせいでSSDが高い」と一言で言いたくなる。ただ、価格は需要だけでなく、生産量、在庫、為替、製品の違いでも動く。AIだけを唯一の犯人にしないほうが正確だ。
2026年夏の相場が高かったことと、今日の売り場でどの商品が最安かは別の話。この記事の2万円は2026年夏の例で、現在の全製品の最安値を保証する数字ではない。
M2 Macで使うなら、速さの数字にお金を払いすぎない
M2 MacBook AirにはUSB-C形状のThunderbolt / USB 4端子があり、AppleはUSB 3.1 Gen 2の最大10Gb/sにも対応すると案内している。
写真、動画、書類、バックアップを置く目的なら、まず容量1TB・USB-C接続・USB 10Gbps級を同じ条件で比べればいい。速いSSDほど必ず体感が変わるわけではない。
ここで注意。箱に「20Gbps」「40Gbps」と書いてあっても、その速度が自分のMacと接続方式の組み合わせで出るとは限らない。Mac側とSSD側が同じ方式に対応しているかを確認する。数字だけ豪華な買い物を避けられる。
今買うか、待つか。答えは使う日で決まる
容量不足で保存や仕事が止まっているなら、必要な容量と接続方式を決めて買う。急ぎでなければ、同じ条件の製品だけを比べ、値下がりやセールを待つのもよい。
ただし、「来月なら半額」のような予想を根拠なしで信じない。2026年夏の古い価格を、今の購入判断へそのまま持ち込まないことも大切だ。
結局、最初に見るべきなのは値札だけではない。
内蔵か外付けか。Macで使えるか。必要な速さか。
その3つがそろって、ようやく本当の価格比較になる。
それはそれとして、安くなってほしい。下がれ。
根拠と確認時点
- 2023年の5,980円と2026年夏の2万円台は、元記事が記録した異なる種類の製品の価格例。同一型番の時系列ではない。
- Apple「MacBook Air (M2, 2022) - Tech Specs」:Thunderbolt / USB 4、USB 3.1 Gen 2への対応。https://support.apple.com/en-gb/111867
- 2026年のSSD市場の背景は元記事の当時の資料に基づく。価格は変動するため、購入前に同じ仕様の実売価格を確認する。
