引っ越して市役所で住所を変えた。これで終了――と思ったら、次は免許証のために警察へ。
役所の手続き、まさかの延長戦。
マイナ免許証を作れば、この二度手間はなくなるのだろうか。実は「マイナ免許証を持つ」だけでは足りない。従来の免許証も残すかどうかで答えが変わる。
住所変更の手間を減らせるのは「マイナ免許証のみ」
日本の免許証は、従来の免許証だけ・マイナ免許証だけ・両方の2枚持ち、という3つの持ち方ができる。
警察庁によると、住所や氏名の変更を市区町村への届出だけで済ませられる「ワンストップサービス」の対象は、マイナ免許証のみを持ち、必要な利用開始手続きを済ませた人だ。
2枚持ちの場合は従来の免許証が残るため、その記載事項を変更するための警察への届出も残る。デジタル化したのに、窓口の用事が残業している。
それでも2枚持ちが無意味ではない
2枚あれば、片方だけをなくしたときにもう片方が使える場合がある。従来の免許証は、名前や有効期限などを券面で確認しやすい。
ただし2枚とも同じ財布に入れているなら、財布を落とした瞬間にまとめて失う。財布「予備も一緒にお預かりします」。予備が役立つのは、保管場所やなくし方にも左右される。
反対に1枚持ちは、カードをなくしたときの不便さが重い。運転するときは有効な免許証かマイナ免許証を携帯しなければならず、スマホの画面だけでは代わりにならない。紛失後の手続きは地域の警察で確認が必要だ。
オンライン講習は「2枚持ち」でも使える
「2枚にしたらデジタルのメリットが全部消える」わけではない。条件を満たす優良・一般運転者なら、マイナ免許証を持っていれば更新時講習をオンラインで受けられる。
ただし、講習がオンラインでも免許更新のすべてが自宅で終わるわけではない。視力検査などのため窓口へ行く必要がある。
選ぶ前に確認すること
住所変更のための警察訪問を減らしたいなら、1枚持ちとワンストップの利用開始手続きを検討する。なお、マイナ免許証を作っただけで自動的にワンストップが始まるわけではない。マイナポータルとの連携など、必要な手続きを公式案内で確認しよう。
紛失時の予備や、印字された免許証の見やすさを優先するなら2枚持ちにも意味がある。普段2枚を同じ財布にしまうのか、別々に管理するのかも考えておきたい。
結局、どちらが上位版という話ではない。なくしたいのが「平日の窓口往復」なのか、「1枚しかない不安」なのかで選べばいい。カードの枚数より、消せる用事の数が大事なのだ。
確認した公式情報
- 警察庁「マイナンバーカードと運転免許証の一体化・オンライン更新時講習」 https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/r4kaisei_main.html
制度と手続きは変更されることがある。申し込む際は警察庁と住所地の警察の最新案内を確認してほしい。






